『駅弁ひとり旅』第141話


伊豆急下田駅「とろ金目の塩焼き弁当」
 
 

東海バスの「伊豆の踊子号」って、かわゆいバスだね。

 

菜々


大介

おう、いすゞのボンネットバスのことかい?

菜々 : そうそう。今のバスって、みんな箱型でスマートでボンネットないものね。
     どうしてボンネットなくなっちゃったの?

大介 : それはエンジンが小型になったことと、信頼性が上がったからだよ。

菜々 : エンジンが小型化されたのは解るけど、ボンネットと信頼性向上はどんな関係が
     あるの?

大介 : 一見なさそうだけど、実は、ボンネットだと故障の際にすぐにボンネットの扉を開けて
     エンジンを見ることができたのさ。オーバーヒートしたりすると、よくボンネット開けて
     水を補給してたっけ。

菜々 : そういえば、乗用車もオーバーヒートしなくなったよね。

大介 : 技術の進歩だよ。あらゆるものが故障しなくなったよね。

菜々 : ところで、天城越えの後、河津駅から大ちゃんたちが乗った伊豆急の電車、
     8000系ってあったけど、もしかして東急の8000系?

大介 : うん。正確には東急の8000系と8500系だよ。

菜々 : やっぱり、そうだったのか。学生時代に東横線や田園都市線でよく乗った電車に
     似てるなぁって思ったのよ。ということは、もしかして、伊豆急行は東急系?

大介 : ピンポーン! ほら、伊豆急のエンブレムをよく見てごらん。デザインは東急とまったく
     同じで会社名だけが、伊豆急行になってるだろう。

菜々 : なーるほど。それじゃ、140話で乗った伊豆箱根鉄道は?

大介 : 元西武鉄道の101系が活躍していることから判る通り、西武系だよ。

菜々 : 伊豆半島を走っている2つの私鉄は、それぞれ東急系と西武系。
     つまりライバルというわけね。

大介 : 大ピンポーン! 昔、箱根から伊豆にかけては、東急と西武が開発で大バトルを
     展開してきたんだ。

菜々 : あ、知ってる! 箱根山戦争と伊豆戦争のことでしょ?

大介 : そう! 強盗慶太とピストル堤。

菜々 : 東急の実質的創業者五島慶太が強盗慶太で、西武の堤康次郎がピストル堤ね。

大介 :伊豆急線の利権を東急と西武とで争ったわけだけど、結局、東急グループの傘下に
     なった。でも、西武も負けちゃいない。河津~伊豆急下田間の鉄道マップを見ると
     よくわかるよ。

菜々 : あ! 伊東からほぼ伊豆半島の東海岸を走ってきた伊豆急が、河津から内陸に
     入っている。海岸線は通れなかったの?

大介 : うん。その海岸線に、白浜海岸がある。そこに何がある?

菜々 : あ! 白浜プリンスホテルだ! な~るほど。西武の意地ね。

大介 :ところで、伊豆はお魚の美味しいところだけど、菜々ちゃんは、何がお好み?

菜々 :伊豆と言えば、金目! 伊豆急下田駅の「とろ金目の塩焼き弁当」!

大介 : 旨いよね! あのトロトロ金目! 美味しさは東急、西武共通さ!




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駅弁ひとり旅 第8巻

【監修】櫻井 寛
【作画】はやせ 淳
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