『のりものマメ知識』 「ことでん」-昔懐かしいあの電車がまだここに…

「ことでん」の愛称で知られる高松琴平電気鉄道は、他の鉄道会社線より譲渡された車両が多数運行されていることで有名です。写真は元・名古屋市営地下鉄を走行していた電車です。名古屋市営地下鉄は、走行用とは別に電気が流れている専用レールから集電する「第三軌条方式」を採用する東山線、名城線、名港線と一般的なパンタグラフを使用する「架空電車線方式」を採用する鶴舞線などがあります。この電車が「第三軌条方式」で使われていた電車ですので、「ことでん」に譲渡される際にパンタグラフを設置しています。

「ことでん」には、琴平線(高松築港~琴電琴平)、長尾線(瓦町~長尾) 、志度線(瓦町駅~琴電志度)の 3路線があります。いずれも大手私鉄から譲渡された電車を導入し近代化を進めていました。しかし、それぞれの路線が元は異なる鉄道会社であったため、琴平線に比べて長尾線と志度線の線路規格(鉄橋やカーブなど線路設備)が異なるため、走行できる車両の大きさや重量に制限がありました。


そのため長尾線、志度線では近代化が遅れていました。そこに登場したのが比較的小型の車両を使う名古屋市営地下鉄東山線・名城線の電車です。この電車の導入により、志度線と長尾線の近代化が一気に進みました。ところが、旧形車を全て入れ替えるだけの両数の確保ができなかったため、長尾線では線路を改良し琴平線と同等の車両も走行できるようになりました。

過去の同社では近鉄や名鉄、阪神など実に様々な鉄道会社より譲渡された車両が走行していました。現在では元・名古屋市営地下鉄の電車のほか、元・京急、元・京王の電車が走行しています。琴平線がイエロー、長尾線がグリーン、志度線がローズピンクという各線のラインカラーになっています。写真の電車は車体色がローズピンクなので志度線の電車ということがわかります。

「ことでん」に乗車の際は、電車をよく観察してみてください。色や形は違えど、昔に乗ったことのある電車かもしれません。遠く離れた新天地「ことでん」で今もなお元気に活躍している懐かしの電車に巡り逢う旅もよいのではないでしょうか。

『のりものマメ知識』 にゃんと!?ネコのたま駅長!? 

わかやま電鉄貴志川線終点の貴志駅には一風変わった名物駅長がいます。その正体はなんとメスの三毛猫で名前は「たま」です。今ではわかやま電鉄の人気者です。

わかやま電鉄貴志川線は和歌山と貴志を結ぶ鉄道路線です。もともとは南海電気鉄道が運行していた路線で、同社はこの路線の廃線を決定していました。しかし様々な存続運動の結果、岡山を地盤に運輸業などを展開する両備グループの一員である岡山電気軌道が和歌山電鐵株式会社を設立し同線を引き継ぎました。正式な会社名と案内等で使う表記が異なる事も面白いですね。

さて、貴志駅にある売店「小山商店」の飼い猫である「たま」が駅長に就任したのは、2007年1月のこと。社長が貴志駅を訪問した際に目にとまったのがきっかけでした。

就任後すぐに全国の人気者になり、抜群の集客力を発揮しました。この結果、2008年1月には「スーパー駅長」に昇進しさらに2010年からは「執行役員」に任命されました。
「たま」の勤務日は月~土曜日、勤務時間は夏季は9時頃~17時頃、冬季は10時頃~16時30分頃となっており、もとの出札窓口を改造したガラス張りの駅長室でお客様を迎えます。

さて、同線で注目を集めるのは「たま」駅長だけではありません。「いちご電車」や「おもちゃ電車」、「たま電車」といったユニークな電車が運行されています。それぞれ、塗装や内装に工夫を凝らした電車で、例えば写真の「たま電車」なら真っ白な車体いっぱいに「たま」のイラストが描かれています。車内にも様々なポーズの「たま」のイラストがたくさん描かれており、座席の脚がネコの足の形になっており、床にはネコの足跡が残るなど、とてもユーモラスな電車です。

これらのユニークな電車の運行予定は、ホームページで公開されています。「たま」駅長に会いに行く時は、事前に確認し「たま電車」に乗ってみたいですね。