
JR東日本は、昨年12月8日にC61形蒸気機関車20号機の復元を行い、2011年春以降に運転を開始すると発表しました。すでに保存運転が行われているD51形498号機、C57形180号機に続く、同社3両目の動態保存蒸気機関車となります。
JR東日本で最初に動態保存されたD51形は、本来貨物用ですが、勾配区間などでは旅客列車にも使われ、国内で最も多く製造された機関車として知られています。通称のデゴイチは蒸気機関車の代名詞として使われるほどです。同社で2番目に動態保存を開始したC57形は、国産旅客用蒸気機関車では3番目に多い製造両数を誇り、四国を除く全国で活躍した機関車です。どちらの形式もJR東日本だけではなく、JR西日本の梅小路蒸気機関車館でも動態保存が行われ、特にC57形は1号機が保存運転の代表格である「SLやまぐち号」の主役を勤めています。
この2形式に比べると、C61形はいささか地味なイメージがあります。同時期に登場したC62形は、東海道・山陽本線や常磐線の特急用機関車として華々しい活躍をした実績があります。それだけでなく、函館本線で急行「ニセコ」を重連で牽引したことでも知られました。さらにSF漫画「銀河鉄道999」のモデルになるなど、実際の活躍以外でも高い知名度があります。C61形も東北本線や鹿児島本線で特急・急行を牽引した実績を残してます。しかし、製造両数が33両と少なめだったことと、東京・大阪などの大都市圏ではほとんど足跡を残さなかったためか、印象が薄いのです。
C61形は、太平洋戦争中に量産され、戦後は余剰気味となったD51形のボイラーなどを利用して、旅客用に改造された機関車です。旅客用とするにあたって足回りの設計はC57形をベースにしたと言われています。動態保存の先輩である2形式と縁がある形式といえるでしょう。また、縁があることと直接の関係はないと思われますが、梅小路蒸気機関車館でも2号機が動態保存されており、僅か33両しか製造されなかった割には動態保存されている割合が高いといえます。
写真は、鹿児島県霧島市城山公園に保存されているC61形19号機です。2号機、20号機と共に奥羽本線の全線電化に伴って青森機関区から宮崎機関区に転属し、日豊本線で最後の活躍をした車両で、この3両が現在残るC61形の全てです。総数の1割近くが現在も姿をとどめているわけで、幸運な形式ですね。梅小路の2号機は、営業運転を行うための検査を受けていないので、動態保存と言っても館内での展示運転だけです。それだけに、20号機が列車の先頭に立って颯爽と走り出すのが楽しみです。