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【週刊ノリスケ】 すっかり影が薄くなった元祖「のぞみ」

山陽新幹線西明石駅を通過する臨時「のぞみ」

このブログでも何度か取り上げているように、東海道・山陽新幹線の「のぞみ」から500系が引退することは、レールファンだけでなく、多くの人の関心を集めています。500系と聞いてピンとこない方でも、「ロケットのような外観が印象的な青い新幹線電車。初めて300km/hでの営業運転を行い、ギネスブックにも掲載された車両」と説明すれば、判っていただけるのではないでしょうか。JR西日本が今年10月に行った「冬の臨時列車」の発表の中に、「500系のぞみ」(16両編成)は、平成22年2月28日(日)で運転を終了」とあったことで、「のぞみ」からの引退が確実となりました。鉄道ブームと呼んでもおかしくない昨今の状況ですから、定期乗り入れがなくなった後にイベント運転などで一時的に東京へ乗り入れる可能性も否定はできませんが、平成22年3月以降に定期運転される500系は、山陽新幹線の「こだま」の一部だけになると思われます。

500系が「のぞみ」から撤退するのは、JR東海とJR西日本が共同開発したN700系が続々と新製されているからです。さて、「のぞみ」で影が薄くなった車両は、500系だけではありません。「のぞみ」の運転開始時に投入された300系も見かけることがめっきり減りました。

300系は、東海道新幹線の所要時間を短縮するために開発された電車です。そのために、最高速度を220km/hから270km/hに引き上げています。開発中は、「スーパーひかり」という仮称で呼ばれましたが、営業運転を開始するにあたっては「のぞみ」という新しい列車名が用意されました。つまり300系は、元祖「のぞみ」と呼ぶのに相応しい車両です。

1992年に運転を開始した時の「のぞみ」は、東京~新大阪間の始発列車と最終列車のみ・・・つまり1日2往復の運転でした。その後、300系の増備が進むにつれて、東京~博多間で1時間に1本の運転となり、さらに増発が行われました。車両も500系や700系が登場して、現在の「のぞみ」中心の運転体制になったのです。

500系やその後登場した700系では、山陽新幹線での最高速度が向上しましたが、東海道新幹線の「のぞみ」は、300系の性能でも運行が可能なダイヤでした。そのため、定期列車の「のぞみ」が500系や700系となった後も、臨時列車では300系が「のぞみ」に使われることもありました。しかし、N700系の増備により、700系が「こだま」や臨時の「のぞみ」「ひかり」で使われることも多くなり、その分300系を見る機会がめっきり減っています。

以前行われたJR東海の発表によれば、東海道新幹線から山陽新幹線に直通する「のぞみ」は、2009年度中に全てN700系で運行されるとなっています。これが定期列車のみならず臨時列車でも当てはめるなら、来年の春からは300系の出番はますます少なくなりそうです。この写真のように、山陽新幹線でさっそうと駅を通過する300系の姿が見られるのは、あと僅かな期間なのかもしれません。

300系の引退がいつになるかというJRの公式発表はまだありませんが、一部の新聞で2011年度に全て廃車となるという記事が出たこともあります。余命はそれほど長くないと見るのが自然です。高速化のために、接客面では改良の余地を残したまま量産された300系ですが、いま思えばそれも東海道新幹線が大きく飛躍するための「生みの苦しみ」だったのでしょう。今でも300系に乗ると、初めて「のぞみ」に乗車した時の感激を思い出します。

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