【週刊ノリスケ】 東京湾の手軽なミニクルーズ

東京湾フェリー「しらはま丸」

東京湾の旅客船といえば、浅草やお台場などから出ている水上バスがお手軽です。しかし、水上バスは小型船で、航路も川や運河が多く、東京湾に出ても沿岸沿いに進むだけです。岸辺の景色を見ているだけでも楽しいのですが、小型船であるがために、船内を歩き回る楽しみもなく、クルージングというよりも観光バスの水上版という雰囲気で、まさに「水上バス」とは言いえて妙です。

今回は、もう少しランクアップした、でも気軽なミニクルーズをご紹介したいと考えました。ミニクルーズと言うからには、船内を歩き回れるような船に乗りたいですよね。とはいえ、豪華なランチやディナーを楽しむミニクルーズ船は、魅力的なもののお値段からも手軽とは言い難いです。

そこでお勧めしたいのが、三浦半島の久里浜港と房総半島の金谷港を結ぶ東京湾フェリーの船旅です。久里浜港は京急久里浜駅(JRの久里浜駅も近いです)からバスで行きます。金谷港は、内房線浜金谷駅から徒歩数分です。「都心から遠すぎてお手軽ではない」と言われそうですが、久里浜なら京浜急行やJR横須賀線を利用して、簡単に行くことができます。東京湾フェリー自体の運航も、1日に14~20往復と多いです。むろん予約は不要で、思い立ったらすぐに出かけることもできます。ミニクルージングが目的なら、行先の港で下船せずに折り返す「遊覧割引運賃」があります。通常は片道700円、往復1280円のところ、この運賃では1000円です。せっかく房総まで行くのに上陸なしでは面白くないとお考えなら、京浜急行と港までのバス、フェリーの往復乗車券をセットにした「東京湾フェリー往復きっぷ」がおすすめです。こちらは、京急久里浜と泉岳寺以外の京浜急行の駅で売っています。JRの方が便利な方は、8月末までの毎日と9月の週末に発売されるツーデーパスはどうでしょう。JR線だけでなく、久里浜港までのバスや東京湾フェリーもフリーエリアに含まれています。

帰りは別のルートでとお考えなら、帰りはアクアライン経由のバスはどうでしょう。残念ながら金谷港から出ていませんので、内房線で木更津などに移動する必要はありますが、新宿・品川・川崎・横浜などへの直行バスが出ています。

就航しているのは、この写真にあるような全長約80m、3000t級の船です。2層ある客室には椅子席やテーブルのあるソファー席などさまざまな客席があり、売店やスナックコーナーで生ビールや軽食を買うこともできます。天気がよければ、潮風を浴びて甲板のテーブル席で気持ちよく過ごせます。多くの船が出入りする東京湾の入り口を横断する航路ですから、いろいろな種類・大きさの船を眺めているだけで楽しく時間を過ごすことができます。多くは貨物船ですが、伊豆諸島に行く客船も通りますし、運がよければクルーズ客船に出会うかもしれません。東京湾の入り口とはいえ、太平洋から房総半島に隔てられる位置になりますので、ほとんど揺れません。その上、甲板を見る限りではアンチローリングタンク(横揺れ防止装置)を搭載しているようです。

面白いのは、他の航路の船ではまずお目にかかれない設備があることです。それは、ゴルフのキャディバッグスタンドです。週末には、南房総のゴルフ場に向うゴルファーが多く利用するので、大きくて重いキャディーバッグを席まで持ち込まなくてもよいように、客室入り口近くにスタンドがあるのです。それだけゴルファーが多く利用するフェリーというのも話のネタに一見の価値があるかもしれません。

潮風を浴びに、南房総までのミニクルーズはいかがですか。