平均視聴率は40%、最高視聴率は67.8%を記録した怪物番組「月光仮面」。その原作者にして「♪どこの誰かは知らないけれど、誰もがみんな知っている」でお馴染みの月光仮面主題歌の作詞も手掛けたのが、「はやて弁当」にもクレジット表記されている川内康範氏です。
川内氏といえば、近年の「おふくろさん」騒動で再びクローズアップされましたが、「月光仮面」「愛の戦士レインボーマン」の原作をはじめ、歌謡曲の作詞や評論も多く手がけてきた人物。家がお寺だったこともあり、作品を通じて人間の心の在り方を説いてきました。
「月光仮面」は勧善懲悪の物語ではありますが、ヒーローである月光仮面は過度に悪者を痛めつけることはしません。持っている銃も「敵を撃つ」のではなく「威嚇」。その作品の根底にあるテーマは「憎むな、殺すな、赦(ゆる)しましょう」でした。ちなみに「♪坊や良い子だねんねしな」で有名な「まんが日本昔ばなし」の主題歌作詞も川内氏。筆者は二番の歌詞「夢をたぐればほろほろと、花もほころぶかぐや姫。人の情けが幸せを、そっと運んだかさ地蔵」が好きです。
そんな川内氏の、ビシッと一本筋の通った生き方が、駅弁「はやて弁当」にも現れているような気がしました。派手さはなく、地味なおかずでありながら、本物の素材を駆使して美味しいお弁当に仕上がっています。たかが駅弁、されど駅弁。ちょっと大袈裟かもしれませんが、「質素でもよいが、偽物だけは作らない」という気骨のようなものを感じました。偽物を作ったら、川内氏から大目玉を食らいそうな気もします・・・。そんなこんなで良い素材を駆使しているため採算が合わず、「限定発売」になっているのかも!?
また、東北新幹線「はやて」デビューを記念した駅弁への協力は、川内氏が「東北の人」だったことも、関係している気がします。函館出身の川内氏は昭和49年、月光仮面の像を函館市に寄贈しています。台座には「憎むな、殺すな、赦しましょう 川内康範」の文字が刻まれており、現在でも函館市松風町グリーンベルトで見ることができます。
そして川内氏が晩年の住処としたのが、青森県の三沢市。ここでも川内氏は三沢市在住20年を記念して2001年に月光仮面の石像を寄贈。三沢市公会堂にあり、石版右脇には川内康範氏の写真と音声ガイドが設置されています。
今回食べたのは、箱入りの「はやて弁当」でしたが、発売当初は数量限定で、昔懐かしいアルマイト製容器の「はやて弁当」も販売されていました。ぜひ、限定発売でもいいので復刻を期待します!