球磨川の急流が育む、大ぶりな「尺鮎」 JR八代駅ほか 鮎屋三代【後編】

鮎屋三代熊本県八代駅の駅弁「鮎屋三代」。前回述べたとおり、JR九州による「九州の駅弁ランキング」で3年連続1位を記録した、九州屈指の駅弁です。今年になった発表された「第4回 九州の駅弁ランキング」では、同じ熊本県の嘉例川駅などで販売している「百年の旅物語 かれい川」に1位の座を譲りましたが、それでも堂々2位。なによりすごいのは、この「鮎屋三代」が九州新幹線開業に合わせて誕生したということ。つまり、発売1年目からランキング1位を3年続けて獲得したわけです!すごい!

駅弁の存在自体はまだ生まれたてといえますが、この味を創り出した「より藤」さんの歴史はとても深いんです。熊本県を走る日本三大急流のひとつ、球磨川。その恵みを受けた八代の地において、「より藤」の初代店主、頼藤清さんは鮎の行商を始めたとのこと。焼き鮎、甘露煮の秘伝は二代目に受け継がれ、現在の三代目がその味を「駅弁」というかたちで全国区にしました。

球磨川は、鮎の獲れる川として全国でも屈指の河川です。急流で揉まれて育った鮎は、一尺(約30センチ)を超えることも。いわゆる「尺鮎」と呼ばれています。駅弁「鮎屋三代」の包装紙にも、2002年9月24日に獲れた尺鮎の実物大魚拓がプリントされていて、体長は34センチ!これらの大物を狙う釣り名人が全国から球磨川に足を運ぶのもうなずけます。川を登る鮎の数は年々減っているとのことですが、今年の春はたくさんの稚鮎が放流され、昨年を上回るといわれています。例年8月には、球磨川の流れる球磨村で「日本一の大鮎釣り選手権大会」が開かれるので、腕に自信のある方は是非!

鮎屋三代「釣り」より「食べる」ことを重要視したい方は、鮎漁が解禁となる6月以降のお出かけをオススメします。球磨川の流れる熊本県人吉の旅館やホテルでは、球磨川で獲れた天然の鮎を出すところも数多くあります。春先から夏にかけての鮎は、川底の石についた藻を食べて育つため、鮎の身の香りが高まります。「香魚」と書いて「あゆ」と読むこともあるほどです。予約の段階で鮎料理が食べられるかどうか、確認してみましょう。塩焼き、甘露煮、そしてご当地の球磨焼酎を、鮎の内臓を塩辛にした珍味「うるか」で一杯やる!そんな旅はいかがでしょう。球磨川は川下りやカヌーなどのレジャーも存分に楽しめますので、ぜひともご家族でお出かけください。

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