JR発足20周年を記念して、東日本各地の名産を集めてお寿司に仕立て上げた駅弁「東日本寿司宝」。さっそく後編、味わってみたいと思います!
北から青森、岩手として、お次は巻き物いってみましょう。「秋田」をイメージした「とんぶり入り干瓢(かんぴょう)巻」。見た目からあんまり期待していませんでしたが(失礼!)、コレはヒットでした。秋田名産で、あるときは“畑のキャビア”、またある時は“陸のカズノコ”といわれるとんぶり。これがまず口の中で弾け、そこに干瓢の甘味、飯のほどよい酸っぱさがじんわり広がります。正直言いますと、個人的に干瓢はあまり好きではないのですが、これはまったくOK。とんぶりのアクセントと、干瓢そのものが柔らかすぎないからかな?とにかく美味しかったです。
お次は「山形」。わらびが乗った「わらび寿司」です。わらび生産量全国一位を誇る山形県ですが、うーむ、個人的には寿司にせずに、箸休めとしてわらびだけ香の物風に添えられていても良かったかな、と思いました。わらびそのものは風味豊かで美味しかったですが、あまり飯とのマッチングの妙を感じなかったというのが正直なところ。
さて、テンポよく行きましょう。どのように感想を言葉にしようか一貫ずつ考えながら食べているので、もうお腹が満たされつつあります。これがこの仕事の辛いところです(笑)。さて次は宮城をイメージした「鮭はらこいなり寿司」!いわゆる「親子寿司」ですね。それゆえ相性抜群です。イクラのほどよい塩っ気が、いなりの甘さをほどよく中和してくれます。はらこ飯は仙台名産で、駅弁「阿武隈川 鮭はらこ飯」も仙台駅では人気です。
「新潟」は「越後もち豚寿司」。これは美味しい!肉の脂身は冷えると不味くなりますが、豚そのものの品質がよいと、冷えていても脂が美味く感じるものだなぁと感心しました。ちなみに越後湯沢駅には「越後もち豚すきすき弁当」が販売されています。それにしても「もち豚」というネーミングを考えた人は天才だと思います。名前を聞いただけでもっちりして美味そう。
JRは今年で20周年ですが、ちょうど10周年を迎えた1997年、長野オリンピック開催に合わせて誕生した長野新幹線。「東日本寿司宝」の包装紙にもちゃんと「あさま」が乗っています。その「長野」をイメージしたのが「謙信寿司」と名づけられた笹寿司です。酢飯に山菜、錦糸玉子、くるみ、紅しょうがなどの具を載せて笹でくるんであります。上杉謙信公が川中島の合戦の際に携行したとの由来があり、長野県は飯山市の郷土料理です。筆者、初めて食べましたが、細かく砕いたくるみの風味が酢飯に良く合っているのが意外でした。ナッツを砕いてまぶした洋菓子に食感が似ていて面白い。でもれっきとしたお寿司として美味しくいただきました。
さて、北は青森からひとつずつ食べてきたお寿司も残すところあとひとつ。最後は「東京」です。『「築地すし玉青木」のすし玉』。見た目は伊達巻のようです。もともと伊達巻職人だった先代が魚のすり身を卵、砂糖、塩などと混ぜ合わせて焼いた玉子焼です。お品書きには「昔は寿司屋の玉子焼といえば、このすし玉のことだったそうです」とあります。ちなみに「すし玉青木」さんは東京駅限定駅弁「東京弁当」にも玉子焼を提供している、築地市場内「魚がし横丁」に店を構える老舗。それゆえ妥協のない、すっきりとした甘味と旨味が凝縮しています。
これで完食!東日本の「味」を制覇しました!限定販売駅弁「東日本寿司宝」、ぜひとも3日間限定といわず、またどこかで復刻してほしいものです。